【コミティア68 雑感】

 2004年5月4日、自身にとって3回目となる同人誌即売会「COMITIA68」に参加しました。
 そのイベントの感想を思いつくまま取りとめもなく語ってみようと思います。

 まずはなんと言っても天気ですよね。
 もともと4日あたりから天気が崩れてくるとの予報でしたけど、
 前日の夜にヤフーのトピックスで「明日は全国的に天気大荒れ」という見出しを見たときは
 呪い殺してやろうと思いましたよ。(誰を)
 地元(千葉)では当日の午前3時頃から雨が降り始め、未明には猛烈な暴風雨に。
 来客数の大幅減少のみならず、サークル参加者がビッグサイトに辿り着くことすら困難では…と思ったほどでした。

 ちなみに前夜、眠りに就けたのは午前4時過ぎ。
 過去2回のイベント前日もそうでしたけど、遠足前日の小学生よろしく緊張して眠れんのですよ。いい歳して。
 (まぁ私は遠足が大嫌いでしたので「いきたくねぇ」という別の意味で眠れなかったわけですが)
 しかも眠れたら眠れたで「寝坊して大遅刻する→おまけに本が会場に届いていない」という悪夢を見せられたりして、
 午前6時にアラーム代わりの大音量のステレオで目覚めたときには
 「ああ、イベントはこれからなんだな」と心底ホッとしました。

 身支度を済ませ、軽い朝食を取ったのち7時半頃自宅を出発。
 通販取り置き用の本を持ち帰ることを考慮して今回は車で会場に乗り付ける予定でしたが、
 所要時間が計算できるということで確実な公共交通機関を選択。
 いつも通り新橋駅からゆりかもめに乗り換えます。
 東京ビッグサイトに向かうゆりかもめの車内はコミケ当日と比べると客がまばらでとてもまったりしているのですが、
 目的地の国際展示場正門駅に近づくにつれ何ともいえない心地良い緊張感が体の芯から湧き上がってきます。

 それにしても日中は雨が上がってくれてホントよかったです。(風はかなり強かったですけど)
 すがる想いで描いた当日のトップ絵が効果を発揮してくれたでしょうか?まぁそんなわけないんですけど。

 自分のスペースに到着したのは9時20分頃。
 いつものように印刷会社から出来上がった自分の本がテーブルの下に届けられていましたが、今回はなんと3箱。
 60ページになる既刊再版本を150部も発注したためですけど、いやはや凄い量です。
 しかし、この届けられている段ボール箱を開封する瞬間が一番照れ臭いのであります。
 自分でも顔が火照ってくるのが分かるぐらいなので、たぶん耳とかも真っ赤になっていると思います。
 表紙とかが目に入ってこようものなら、即座に裏返しますしね。(なので今回の本は裏表紙を文字だけにしました)

 今回は初の個人参加なので、(過去2回は1つのスペースで知り合いの方と合同出品してました)
 開封して在庫数を確認した後、そのまま1人でもそもそと販売の準備に取り掛かります。
 提出用の見本誌に所定のシールを貼り、昨日のうちに用意していた値札とスペースNoを表示した色紙、それから釣り銭の入った金庫をセッティング。
 まぁこれらの一連の作業中も隣のサークルの人に一挙手一投足を見られているような気がしてガチガチになっているので、
 出したものをまた無意識にしまうといった無駄な動きをかなりしているのですけど。
 ハタから見たらすげぇ手際の悪いヘナチョコ野郎ですよ完全に。(ヘナチョコなのは事実)

 一般入場の前に、既に来ていた知り合いの方に軽く挨拶をしているうちに、
 昨年11月のコミティアに続いてまたも隣同士の配置になったwalkさんがのんびりと来場。
 既刊本を包んできた大きめの布をそのままテーブルの敷物として使い、
 同じく印刷所から届けられた段ボールの中に入っていた紙切れをハサミで切り取って即席の値札を作り上げるその姿に、
 なんというか余裕を感じましたよ。
 それにしてもこの2回連続で隣同士という配置には驚きました。
 昨年秋のコミティアで偶然隣合わせになった際、微妙に作風が近い部分があるせいか、
 相乗効果(?)でなかなかの販売成果を上げることができたので、
 「今度は合同参加で申し込みましょうか」みたいな話をしていたこともあったんですが…。(結局制約があって無理でした)
 まぁでも今回の配置を知った時真っ先に思い浮かんだのは
 「ギャグってそんなに不人気(申込者数が少ない)ジャンルなのか!?」という疑念なんですけど。
 ともあれ、隣りがお知り合いさんということで、個人参加の心細さは全く感じませんでした。

 そうこうしているうちに時計の針が11時を指し示し、場内アナウンスとともにCOMITIA68が開幕。
 パチパチと起こる拍手の中、猛ダッシュで中央の通路を駆け抜けていく数十名の一般客。
 どうやら彼らのお目当てはとあるプロの漫画家さんのスペースだったようですが、
 その様子を見ていた一部の人からは「ついにコミティアもこういう殺気立ったイベントに…」という嘆きの声も聞かれました。
 はやる気持ちは理解できるし、集団心理もあるからしょうがない気もするけど、ダッシュはいかんよなぁ。
 そもそも来場者数がコミケとは桁が違うんだし、買う側も売る側もまったりモードで楽しんでもらいたいトコです。

 で、開始して10分間ぐらいの間なんですが…
 なんか物凄い人数のお客さんが来ました。(いや、もちろん大手サークルさんとは比べ物になりませんが)
 数十秒間の間ですけど、ちょっとだけプチ行列ができてましたのでホントにぶったまげました。
 あやうくパニック状態になりかけるほどの大盛況。
 おそらくこんな経験はもう二度とないでしょうけど、正直申し上げて、メチャクチャ気持ちよかったです。夢見心地でした。
 わざわざウチのスペースに最優先で来てくれた皆様、ホントにありがとうございます。

 その後も前回をはるかにしのぐ勢いで新刊・既刊再録本ともに売れていき、
 昼頃には合わせて350冊ほどあった在庫が半分以上無くなっていました。
 確かに昨年11月のコミティア終了後、とある日記系サイトさんなどで紹介されて以来
 このウェブサイトのアクセス数はそれまでの4倍以上にハネあがりましたけど、
 それからはもうだいぶ経っているし、マンガの質そのものは落書き感覚のヘナチョコさなので
 ここまで売れ行きに変化が出るとは全く予測していませんでした。

 個人的に嬉しかったのは、パラパラと中身を試し読みしたお客さんの大半が購入してくれたことですね。
 自分が買う側の立場だった場合、
 表紙がどれだけ魅力的(ツボを刺激する)なものであっても中身がイマイチだったら買おうとは思わないわけですし、
 そういう意味では、つまみ食いしてくれた方の多くが「これは美味しそうだ」と判断してくれたことはとても励みになります。

 そして最終的な販売実績は、
 170冊用意した既刊再録本は通販取り置き分を残し午後2時頃には完売、222冊あった新刊も約170冊販売という結果でした。
 ホントにマンガの質を考えると出来過ぎです…。お買い上げ頂いた皆様、本当にありがとうございました。
 特に既刊再録本のほうがこれだけ売れるとは完全に嬉しい誤算でした。
 最初は100部のみ発注する予定だったところを、コミティア以後のイベント用として多めに刷っておこうと直前になって150冊に変更したのですが、
 それがまさか1日で完売してしまうとは完全に想定外。完売後に来てくださった方にはホントに申し訳ありませんでした。
 それにしても9割以上の方が新刊+既刊をセットで購入されていたのも意外でしたね。
 (2冊あわせると600円になるため100円玉の釣り銭がすぐに底を突き、隣のwalkさんに何度も両替をお願いしてしまいました)
 ひょっとすると1冊目だけ持っていない方にダブって買わせてしまったかもしれず、
 結果的にあくどい商売をしてしまったかもという罪悪感に襲われています。

 あと、人生で初めてスケブと色紙をお願いされてしまいました。(スケブの方は知り合いの方からでしたが)
 同じスケッチブックに描かれていた他の作家さんが凄いラインナップだったので手が震えましたが。
 色紙の方は「ペンでお願いします」と言われたもののそれは持ち歩いていないので、筆記用具として持ってきたゲルインキのボールペンでカリカリと。
 おそるおそる出来上がったものを渡したところ、「ぜひ次回のイベントで続きを描いてください」と言われてしまいました。
 いや、あの…それで仕上げているつもりなんですけど…。一見ラフ画みたいですけどそういう画風なんです。

 というわけで販売面では大成功を収めた今回のCOMITIA68でしたが、その他の面では反省点ばかりでした。
 特に買う側としての行動が全く取れず、知り合いの方の新刊をかなり買いそびれてしまったこと。
 結局トイレに行くとき以外は終日自分のスペースに張り付いていましたから。
 売り子を手伝ってくれるという方もいたのですが、やっぱりお客さんには自分の手で本を渡したいという気持ちがどうしてもあるので。
 個人参加をする場合は、一般入場開始前に知り合いサークルさんへの挨拶は済ませておくべきということを痛感しました。

 また、ネット上で交流のある方と直接お話しする機会だったにもかかわらず、いつものように緊張で終始メロメロになってしまいました。
 今回は相互リンクしてもらっている方を始め非常にたくさんの知り合いの方が来られるということで、
 事前に「この人にあったらこんな話をしよう」とあれこれ計画していたのですが
 いざ実際にご本人を目の前にするとガチガチになってしまい、国籍を疑われるほどたどたどしい日本語を喋っているという有様で。
 これはもう性格なんでどうにもならないのでしょうかねぇ。
 禁じ手ではありますが、行く前に「一杯引っ掛けていく」ぐらいしか解決策はないのかもしれません。
 「キミは酔っているときのほうがロレツが回るね」とか「あなたは酒が入ると性格が図々しくなる」と言われたことがあるので。
 その方法だと別の面での醜態を晒してしまいそうですが。
 いやほんと、この点については毎回帰宅するなりすごい自己嫌悪に襲われてるんですよ。ホント皆様すいません、ヘナチョコで。

 そんなこんなで15:30になったところで会場全体に響き渡る拍手とともにCOMITIA68が閉幕。
 通販希望の方用の取り置き分を段ボールに詰め会場の宅配便受付カウンターに提出し、16時過ぎにビッグサイトを退場。
 そのあと6名ほどでファミレスにて軽い打ち上げを行いました。
 イベント後の打ち上げはこれが初めてだったのでなんか照れ臭かったりしましたが、
 いろいろと興味深い話も聞けて楽しい時間を過ごしました。
 今度こういう機会があるときはもっと長い時間をかけて創作に関する話をみっちりとして、
 あわよくばネタ出しの秘訣などを盗んで帰りたいものです。

 最後に今後のイベント参加についてですが、
 とりあえず個人参加への恐怖心はなくなりましたので、スケジュールの折り合いがつけば積極的に参加していきたいと考えています。
 いちおう創作系のコミティアをメインに、年2回はサークル参加したいなと。8月は厳しそうなので、次回は11月を目標に。

 なお、完売してしまった既刊再録本についてですが、
 今年の夏コミ(コミックマーケット)にもし受かっていれば再版をする予定です。(さりげなく申し込んでました)
 でないと売るものがないので…。さすがに3ヵ月後にオフセットの新刊を出すパワーはありませんし。

 というわけでまただらだらとした文章になってしまいましたが、
 当日は2週間にわたる地獄の原稿制作期間の苦労を精算してお釣りが帰ってくるほどの充実感あふれる時間を過ごさせて頂きました。
 ではまた近いうちにビッグサイトの東館(限定)でお会いしましょう。


お釣りの100円玉がすぐなくなってしまうので
急遽こしらえたお願いカード。
値札の脇に貼っておいたらこれが効果てきめんでした。
ご協力くださった皆様、ありがとうございます。

「ワンダーピュアレ」1ページ目のネーム。
ネームはいつもこんな感じでかなり大雑把です。
というか「わんぴゅー」、
ネームどおりに描いてるページってこれだけでやんの。
いかに行き当たりばったりなマンガかがわかります。

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